大衆が馬鹿かもしれないと思わずにはいられない瞬間

事実を理解して受け入れられない人が世の中には実は多いのではないか*1という示唆。

 「いい仕事をしないときには、甘やかさずに極限まで厳しくするとよい。すると、身を削りながら耐えて抜いて、やがていい仕事をしだす」というような示唆こそが、意外性があり面白かったのでしょう。

 しかし強制換羽は、その意味も、それとは殆んど逆のことなので、そんな風に歪曲されて教訓にされると、私としては放っておけない気持ちになります。そのうちにどうにかして本当のことを知らせようと思いながらも、誤解のないように事実を正確に説明するというのは結構まわりくどく、そのあげくに結論は面白みがなく、「本当のところを知りたい」という動機がそもそもない人を相手に、うまい方法が見つかりませんでした。

「言説それ自体の真偽よりも、その面白さを重視する」という姿勢はどこにでもある。世の中のマスコミはこういう人に向けて記事を書いてるんなら(そしてその方が売れるなら)、それも当然というか仕方ないというか市場の選択ですよね。

翻って自分は、それがどんなにつまらないことでも自分の意に反することでも受け入れられない事実であっても、なるべく本当のことを追求するようにしている。とはいえ、完全にできているかどうかは検証のしようがないんだけれども。

*1:少なくとも経営者には多いらしい