りんごチャレンジ

先日都内某所で行われた秘密の会合の目的は、有志が一年間の進捗を共有するというものであった。私は減量を終えてから一月近く経過しており、しかも最悪なことに11月はほとんど怪我でトレーニングができていない状態だったため増量に入れておらず、特に報告できる進捗もなくトボトボと参加したのであった。みんなが進捗を確認しつつ談笑している中で @yuitowest が持ち込んだ秋映が机の上にゴロっと無造作に転がっていたのだが、いかんせん会場が会場なだけに特にナイフやまな板があるわけでもなく、どうやってリンゴを食べたものかと逡巡…していなかったのだが、リンゴを握りつぶすことで有名な @hiroki_niinuma がいきなりパカッと真っ二つに素手で割ってかじり始めたのだった。そこからは早かった。彼のように片手でリンゴを握りつぶすことはできなくても、両手を使えば割れるのではないか。そんな希望が湧いてきた。のでやってみた。


りんごチャレンジ day 0 (秋映)

そうできなかったのである。ワイワイ盛り上がっていたが、一緒にいた友人たちは次々とパカパカ割っていくではないか。私は焦った。焦っていくつもリンゴに挑戦し、その度にヘタの辺りを妙に凹ませたりベタベタにしたりするが結局割れなかった。そのとき割れなかった人も他に何人かいたが、全員が翌日までに「帰ってやってみたら割れた」というではないか。なんということだ。私はクソザコのままなのか。更に焦った。というわけで、翌日からトレーニングメニューを一新してリンゴを割ることにフォーカスした。主なメニューは

  • CoC G 親指ピンチング: 普段は親指の付け根で握るが、親指の第一関節と手のひらを使って握る。これは案外力がよわく、全然閉じることができなかった。
  • ケトルベル親指ピンチング: たまたま自宅に4kgのケトルベルがあったので、親指だけで持ち上げる。

である。これを数日間毎日続けた。とくに筋力が上がるわけではないが、日々神経が通っていくことを実感していた。「これならいける!」私は確信して今日、先日の会合の折に頂いて帰った秋映最後の一個を手にとった。


りんごチャレンジ Day 4 秋映

・・・

そうまたしても割れなかったのである。本当にクソザコだ。このままではダメだ。死ぬしかないそう思ったとき、撮影していた妻がおもむろに別室から別のリンゴを持ってきて私に手渡した。どれ、む、少し小さいな。手が余る。うーん割れるのかといいながら、また握った。


りんごチャレンジ Day 4延長線 シナノスイート

ええーこんな簡単に割れんの?!?!?!?まあいいやとにかく大勝利!!!!大勝利だ!!!111

私は上がりきったテンションでリンゴをかじる。シャクっと音がする。リンゴが好きな妻は家に大量のストックを持っており、その中のひとつがシナノスイートという品種だそうだ。こちらは秋映よりも小ぶりで軽め、さっぱりとした味だ。うんうまい。こうして私は大勝利をおさめ、今ここに筆を執ったのである。

…いや思ったよりサクッと割れたのでもう一回秋映に挑戦したのだが、こちらはどんなに頑張ってもダメだったので、妻に頼んで切り分けてもらい、家族で楽しく食べましたとさ。なお動画から音声を抜くのに使ったコマンドは次の通り。 "-an" オプションが、オーディオについては何もしないという意味になる。

$ ffmpeg -i VID_20191203_201430.mp4 -vcodec copy -an akibae.mp4

アドベントカレンダーは以上だ。今年は肉体に進捗なく、他に特筆することもまだなく、いよいよ不惑が近くなったが人格は特に成長せず、仕事でも進捗がなく、うーん…来年こそはいいことがありますように。明日はPythonの良心こと @aodag 先生だ。