ラスベガスで開催されたRICON 2014に行ってきました

日本でもそうなのだが、アメリカでも分散システム専門で、しかもアカデミアと産業が両方出てくるカンファレンスはRICONを除いてほとんどない。確かに分散データベースに関するカンファレンスはアメリカではいくつかあるのだが、わりと商業的であったり、運用や実装に近い問題が多く分散システムの難しい側面にフォーカスされることはあまりない。

そんな素晴らしいカンファレンスが今年も開催されたので参加してきた。わたしが所属している会社が主催しているので、まあ主催者枠である。肝心のカンファレンスそのものは、アカデミアと運用事例、分散システムのエンジニアリングに関するはなしが同じくらいの割合でされていてまあ面白かった。圧巻はPeter Alvaroによる2日目のキーノート講演だった。

分散システムで難しいのは、AsynchronyとPartial Failureで、単体だと話はとても簡単なのだけど、現実世界はこれが揃っているせいで理論的には難しいものになっているというので、それをFault Injectionで検証する方法を考えてみたところ、Kyle KingsburyがJepsenで見つけたKafkaのデータロスもちゃんと出たし、Paxosは正しいことが証明できた。これまで分散システムを形式検証するよい方法はほとんどなかったのだけど、実際使えそうなものが出てきたことは本当にすごい。
動画はこちら:


Keynote 2 Day 2: Peter Alvaro - Outwards from the ...

RICONのよいところは、商業的な話も少しだけしつつ、Riakに限らず他の話もわりといろいろ入る。個人的に一番勉強になったのはMesosの話だった。

…とまあ、ここまでは表の顔で、裏の顔は普段リモートワークしているBashoの社員が集まってじゃれ合うイベントでもある。他にも沢山の画像が上がっているが、いかに楽しんでしまったかを一部の写真からご想像いただきたい






最後、ホテルの部屋の窓からチェックアウト直前に撮った一枚が個人的にはベストショットでありました。
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100D3300-DSC_1818 | Flickr - Photo Sharing!