NHKのウラ取りをした人がいました

こないだのNHKの台湾のやつ。どうもおかしーなぁと思っていたわけです。NHKもとうとうここまで来たか、という何ともいえない感慨に咽び泣いています。

しかし番組は、その立派なテーマの前提として「親日的とも言われる台湾で、今も残る日本統治の深い傷」を暴くことを置いていた。そこで採られたのが、そのために都合のいい話の断片だけを繋ぎ合わせる手口だったのだ。

NHK自体もお役所なので、一枚岩というわけではなくて、完璧な番組が作れる完璧な組織であろうはずもなく番組の質が低下するのは仕方ないと思うわけですが、それが予想を超えてナナメ上というか、日本という国のインテリジェンスがどんどん弱くなっていく…なんて思ったが、よく考えたらそんなもん元々ありゃしねーことを思い出してまた涙したのでありました。

真面目な話をすると、

  • 冷戦構造・イデオロギー対立など、世界の情報量が少なくて、みんなが同じトピックに注目(=話題の共有)
  • 大量生産・大衆消費社会→テレビの普及
  • テレビ(と新聞)を制する者が永田町を制す

っていう構造や背景があって、テレビと新聞の責任が重大(第四の権力)で、価値の高い仕事だったんだけど、

  • 非対称戦争構造・世界が多様化して情報量が指数関数的に増大して、みんなが注目するトピックがなくなる
  • コンピュータのコモディティ化→PCおよびインターネットの普及
  • ネットを制する者が永田町を制す(オバマ、麻生*1など)

という風になっていくんじゃないかと思いました。ただ、便所の落書きを始めとするインターネッツは、情報共有の手段としては優れているけど、インターネット大統領みたいなことになってもいかんと思うので、運用の仕方とか制度設計をもう一度丁寧にやり直す必要はある…その一方で、政治的な思惑としてネット上の選挙活動を許したくない人もいるのだろうなぁとは思うですけど。

*1:選挙で勝ったわけじゃないけどw