- 作者: 梅田望夫
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2006/02/07
- メディア: 新書
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もともと買うつもりはなかったけど、貸してくれる人がいたので読み始めた。
ネット上のコスト構造
ロングテールってのを数式で書くと(:person iからを回収できるコストとする)
ということになる。つまり
が0に収束しないということであって、論法でいくと、十分小さなについて適当なが与えられないということになる。うん。多分。 今まではこれが完璧負になっちゃってたんだよな。多分、指数的な収束だったのが冪乗則に従うようになったというか。
もっと適当な仮説を言うと、
という値は、のときに収束してたんだけど、のときには発散する。この値がgoogleの莫大な利益だったりするわけだ。ネットがこのrの値をどんどん下げていくということでしょう。だからrは通信/輸送コストに比例しているのかもしれない。というのはもうコンサルの間では常識なのかな。
google登場
- ネット世界の三大法則
- 神の視点からの世界理解
- ネット上につくった自分の分身がカネを稼いでくれる新しい経済圏
- 無限大xゼロ=Something、あるいは、消えて失われていったはずの価値の集積
で、「ファインマン物理学〈5〉量子力学」を引用して、こういう革命を「古典力学から量子力学へ」というパラダイムシフトになぞらえ、Googleこそがその結実、と。で、ブライアン・アーサーなる人の技術革命史観:
- 産業革命@Britain
- 鉄道革命@Britain
- 重工業革命@Germany
- 大量生産の革命@United States
- 情報革命@United States
- ?
で、1.2.3.4.までは経済の筋肉系というか基礎的な動力・再生産組織を産みだして、5.が神経系だと。ということは、進化論的に見れば次に出てくるのは知能、ですが…? まあ、鉄道交通が「大動脈」と例えられるように、経済と生物を同じ複雑系の生命体として見れば、の話ではある。
Googleの文化
「優秀な人間が泥仕事を厭わず自分で手を動かす」だってよ。小山の大将にならんようにせねば。なれるかどうかもわからんけど。
不特定多数を信頼できるかどうか
ブログやgoogleがマス・コミュニケーションのツールとして取って代わろうとしている今、どうなるのと。そこで終風先生登場→d:id:finalvent:20050428:1114672684
MIT OCWの失敗
コミュニティが育たなかったから。あとコスト構造の壁。
高速道路
羽生善治曰く「ネットのおかげで学習のための高速道路ができた。できたが、その先は大渋滞」
はてなに期待、若者は突撃精神を忘れるな
以上