輸入権

そういえばちょっと昔にも、著作権法改正でレコード輸入権がどうのこうので洋楽CDの価格がゴニョゴニョという問題があったが、どうなったんだろうと思って調べてみた。結局法律は2005年の元旦から施行されているらしい。

消費者団体による法案反対のロビー活動を受けて法案の内容に疑問を抱いた川内博史・佐藤謙一郎の両衆議院議員(共に民主党)が政府に質問主意書を提出し、その答弁が文化庁の「アジア市場で発売される邦楽が対象で洋楽は対象外」と言う説明に反し「洋楽に対しても権利行使は可能」とする内容であったためにそれまで無関心であった多くの音楽ファンも危機意識を抱き、法案反対の声が一気に高まった。

「らしい」というのは、洋楽CDを買っていて、実感としてそんなに目立った値上がりはなかったからだ(とはいえ、2000円台の洋楽輸入盤CDも確かに増えた)。結局、日本の法律は運用側の行政にフリーハンドが与えられており、消費者はお上のご厚意によって安い洋楽輸入盤CDを買うことができるのであって、ちょっとでもお上のご機嫌を損ねたならばたちまち値上げをされるのだ。もしくは真綿で首を絞められるように、徐々に値上げをされているのかもしれない。

このクソいじましい状況を、「間違っている」と司法に訴えることができるのか?とも思うが法律の文章なんて読めたもんじゃないから、弁護士がいようがいまいがコストが多すぎるし、この件に関わっている消費者のほとんどがこの酷い状況を知らずに暮らしているという現状に権力者は甘えているのである。