地上デジタル放送のはなし

Reblogはしたけど、賛成してるわけではないのでフォローしておく。

このニュースを見て、Twitterで私に「衛星で全部カバーできるなら、なぜ最初から衛星でやらなかったんですか?」という質問が来た。もっとも な疑問である。通信衛星ならもっと多くのチャンネルが空いているので、地デジと同じデジタルハイビジョンで放送できる。スクランブルなどをかけないで、全 国どこでも見えるようにすれば、年間ほとんど数億円でデジタル放送ができてしまう。

 実はこれは欧州のデジタル放送の方式であり、地デジの計画が始まる前から(私を含めて)多くの専門家が提案したことだ。郵政省(当時)でも、放送行政局 の課長が「通信衛星でやれば200億円ですむデジタル放送を1兆円以上かけてやるのは狂気の沙汰だ」と省内で反対し、左遷された。

まあまた煽られているわけですが、200億円は安いし簡単だからOK、1兆円は高いし時間がかかって大変だから税金の無駄遣いというふうにDISってるわけですが、ホント?と思うわけです。地上波でやるなら中継設備も含めて多大なコストがかかるというのもわかるけど、衛星でやると今まで民家に普及しているアンテナが使えなくなるわけですよ。みーんなパラボラに換えないといけない。池田センセは通信業界の話にも詳しいはずなので、ラスト1マイルがどれだけ大変なのかを理解してないわけじゃないでしょう。B-CAS除いて受信設備がほぼ互換なのも強力なメリットなわけです。いったい、どこからどこまでが200億円なのか、みんなホントに分かってて議論してるのかな?(少なくとも僕は理解していない)

あと、衛星は最悪落ちるよね(今のところ落ちたってのは聞いたことないけど、万が一を気にするのが日本人でしょ?)。その辺りの、金額に現れないリスクやコストも含めて、どうだっていう判断をしないといけない。だから、あ20ビリオンと1トリリオンだけを比べてDisるっていうのはアンフェアですよ。何かを誘導したい意図があるのかと勘ぐってしまうよ。