この業界に入ってみて思うこと

マジレスするよ。

  • 「そうはいっても上の人が教えてくれないじゃないかという声があるが、こっちだって忙しい。聞きに来なさい」
    • 聞きに来ない部下がいたら、それなりの評価をしてやればいいし、部下にビジョンを提示しない上司がいる企業には行かなければいい。
  • 「入社して最初の10年は泥のように働いてもらい、次の10年は徹底的に勉強してもらう」という言葉を引用
    • 仕事が評価されるのは20年後ということですかそうですか。半年の納期や2年以内の成果を要求するくせに?
  • 「仕事をするときには時間軸を考えてほしい。プログラマからエンジニア、プロジェクトマネージャになっていく中で、仕事というのは少しずつ見えてくるものだ」
    • キャリアパスはそれしかないということですかそうですか。しかもプログラマとエンジニアは給料が安いと。で、エンジニアって何?
  • 企業側が欲しい人材について、向氏は「貪欲(どんよく)に学ぶ気持ちを持っていて、環境適応力が高い人」
    • =「凄惨な現場にすぐに適応できていいように会社がこき使えて安い給料で10年間貪欲に働ける人」
  • 「日本の大学を卒業して日本企業に入ってくる海外の学生たちは、みんなハングリー精神がある。日本の学生は頼りない」とこぼした
    • 生まれ育った国を出て日本に来るんだからハングリーなのは当たり前。ハングリーな日本の学生は日本を出てシリコンバレー辺りで働くしestablishedなITゼネコンは相手にしない。
  • 「こういうことをいえる学生は全体の1%くらいだろう。もっと増やさないといけない」
    • 実際はもっと多くて、平均すると全体の10%はいるだろう。そういうことを言える学生の10人のうち1人のアホがIT業界に飛び込んでくる。
  • 「英語は勉強しておきましょう。海外に出て行くにも英語は必須」
    • ITの分野は、英語がメインステージ。だからインド人とアメリカ人が強い。ネイティブじゃない人間がそれだけでハンディキャップを負っていることは無視できなくて、変化の速いインターネッツの時代に日本語の文化で英語の技術を扱うことにどれだけ無理があるか分かってないのだろうか?技術英語は必須だが、プログラミング言語やドキュメント、ハッカー文化は全て英語が背景にある。英語の技術ブログや資料を日常的に追いかけられると、技術的にはとても有利。
    • あとは何もかもがITというなんだかよく分からない唯一の外来語にまとめられているのも問題で、産業規模・市場規模・技術分野規模とマッチしていない。ITったっていろいろありすぎて大変。
  • 「よく調査などでは文書作成能力やコミュニケーション能力が上位に上がるが、これはIT業界に限った話ではない。できて当たり前で、それができていないから企業側が苛立っている証拠だ。高校までに学ぶべきことで、どちらかというと日本の教育制度の問題」
    • この業界に入って分かったけど、高度に抽象的な概念が飛び交う(実体はなくて、バイナリ情報だけ!)だけに言語能力や特段の文書作成能力が必要だと思う。比べたことないから分からないけど。
  • 「(文書作成能力やコミュニケーション能力など)そういうスキルは置いておくとして、基礎は押さえておいてほしい。なぜプログラムは動作するのかとか、なぜ通信できるのかとかが、きちんと説明できなければ話にならない」
    • ちゃんと学校で教えた?IT業界が魅力ある分野で居続けられるなら、みんな学ぼうとすると思うよ。
  • 「修士を経た専門家は年に1000人くらいだろう。彼らは本当に有名な企業に行ってしまう。これだけでは人が足りない」
    • シグm…もとい、第5世代コンp…げふげふげふ。
  • 「本当に自分が売れると思う人は、そういう個々人のスキルが最大限に生かせる企業に行くといい」(有賀氏)と断言。大きなシステムの構築などの仕事では、個々人の突出したスキルではなく、チームワークが重要だと主張した
    • それって、前出のハングリー精神と矛盾しているような…。

再び経営者と学生の討論会が行われた。IT産業が国際的な飛躍をめざすために学生に期待することが今年の討論のテーマ。

この問題は非常に根深いというか、斜陽と最先端が入り混じった産業なだけに難しい問題。いいイメージと活気がない産業だから人が来ない、人が来ないから技術の進歩がなく競争力も利益率も悪い、の悪循環。
こんな状態になったのは複合的な原因と歴史的な理由が入り混じっているからで、どうやればこれを紐解いてやれるかは分からない。高速ブロードバンド普及とCloud Computingが黒船来航になればいいんだけど。この問題について真面目に考えている賢い人は沢山いるので、詳細は譲ります。

追記⇒詳細な脊髄反射

「仕事をするときには時間軸を考えてほしい。プログラマからエンジニア、プロジェクトマネージャになっていく中で、仕事というのは少しずつ見えてくるものだ」なんて、経済成長に乗って漫然と大企業に安住したCOBOL世代の寝言だろ。