2012年の政治における情報戦

1960年代にテレビが普及したときは、選挙における情報戦は男が化粧するという奇妙な事象を起こした。いや男が化粧するのは別に悪くはないけど、今では当たり前のことになっていて、いい年した爺さんがテレビに出るために化粧していて今の地上波デジタルTVの高画質でそれが鮮明にバレているのもみっともないなとは思うのだけど。それ以来テレビに上手く露出して、視聴者層別にうまく政策や謳い文句をマーケティングして適当にカッコよく演出していればよかった。
2012年の米国大統領選でそれがまた大きく変わったと思うのはまあこのビッグデータ(笑)の時代になったからだ。2010年ころからほぼすべての人間がインターネットを生活に利用するようになり、インターネット上のマーケティングが必須となり、インターネット上の指数的に増加してきたデータを分析して選挙に活かした者が勝つわけだ。これはある種の民主主義かなとも思うわけで、有権者が望んでいる政策を明示的に言語化しなくても候補者の側がリサーチ&アナリシスして汲み取ってくれるわけだからとても素晴らしいことだ。もちろん有権者が望むことが彼らを幸福にするとは限らないのだが…とりあえず、選挙に必要なのはそういったより詳細で定量的な分析だということが判明した[ 1, 2, 3 ]。翻って日本は…というのは簡単だけども。これからは化粧品じゃなくて選挙にはコンピューターと優秀な統計学者とプログラマーが必要になるだろう。アメリカでは。

追記:こちらがとてもよくまとまっているので↑のようなものを読んでも仕方がない。