Google+とTwitterで変わる世界

@tekusukeさんが「すごいことに気付いちゃった」といってから、どんなことなんだろうとwktkしていた(楽しみにしていた)のだが、その記事が4日後に登場。ぁそういうことかエウレーカァあああああ!という感じでした。

 Google+は、単なるGoogleの新サービスではない。おそらく相当に周到な準備をもって作られた、いわば同社の戦略兵器である。そしてその戦略が達成された先には、もしかすると少々恐ろしい世界が、待っているかもしれない。

ざっくりまとめ

Google+には、これまでのGoogleのサービスにはなかった3つの特徴がある。

  1. 作りこまれたインターフェース: これまでは、ダサくてもとりあえずLabsで公開していたが、Google+は公開されたときには既に完成していた。
  2. 広告がない: 埋め込まれたYouTubeの動画にすら、広告はない
  3. Androidとの相性が非常によい: もはや、Androidのために作られたWebサービスかと思えるくらいだ

これらの特徴から考えられるのは「データとトラフィックの支配」である。
これまで彼らは、世界中の情報を収拾し整理することをミッションをしてきたが、それはWebをクローリングして得られる「パブリックな」ものに限られていた。ここで、Twitterからユーザーを引き剥がして、ユーザーが全ての場面でGoogleのサービスを通じてWebを利用するように仕向け、メール、チャット、行動履歴、検索履歴、ありとあらゆるユーザーの情報を収拾して、世界中の「プライベートな」情報も収拾して自分たちのストレージに取り込む。
そして、それらの情報を持ってデータエクスチェンジ市場に参入するという。桁違いの量となる上記のような「全ての」情報をアーカイブして、これまでにないマーケティング市場を構築していくのだろう。そして、通信事業者も取り込んでいき、君臨せず世界を統治していくという。

スマートな世界へ

Twitterは広告も小さいし、あの巨大なトラフィックを捌くために、インフラは巨額の投資が必要なはずだ。どうやって金を稼いでいるのだろう?と疑問に思ったことはあるだろう。広告スペースといったって、コアユーザーは思い思いのTwitterクライアントを使うから、自分たちで広告スペースをコントロールして売ることはできない。一体どうやって…と思っていたのだがfirehoseを発表した。これはTwitterに投稿される全てのツイートの流れである。Googleさえもこれを購入して検索インデックスに追加していた*1くらいだから、よほど価値がある。どういう価値かというと、その狙いはGoogle+と同じで、その上方自体をマーケティングの材料として、商品をマーケティングし売りたいメーカーに販売するのである。つまり、客は「コンシューマーに商品を売りたい企業全て」である。
行き着く先はきっと、ぼくたちが「ほしい」と思った瞬間に、誰かが適切な商品を推薦してくる未来がもうすぐやってくるのである。もしかしたら、ほしいと思う前に買わされていて、「あっなんか便利なものをいつの間にか買ってしまっていた」ということになるかもしれない。

キーワードは他にもある。スマートグリッド、ビジネスインテリジェンス、etc.... つまり、コンピュータが人智を越えて賢くなってしまう未来が、もうすぐそこにやってくる。コンピュータが制御する機械は人間よりも賢く、人間よりも速く、人間よりも強い。つまり我々のような凡夫は働く必要がない世界がやってくるということだ。人民がパンと演劇を貪って暮らせるようになっているか、それとも働かざる者食うべからずとなっているかどうかは分からない。そのとき世界を支配しているのは、人智を超えたコンピュータを支配しているプログラマーだろう(えっ*2)。

*1:過去形になっている理由はわかりますよね

*2:そうでなければSkynetだろう