スルーちからが たりない

問題点の指摘の問題点を指摘されて。発端となった記事は痛いニュースから知ったもの。

「ショッボイ研究にしか見えない」などと評するのであれば、坂元氏の活動なり著作なりを参照してから仰るべきであると思うのだが、いかがだろうか。

ということなので、いくらか調べてみた。坂元氏のサイトがあった。社会心理学とな。全くの門外漢だ。むしろ心理学が臨床以外で効果があるとは思っていないが。

外向けのニュースとしては「ゲームが人を暴力的にする」は支持されつつあるのようなものが見付かった。しかしこれ情報学環の公開講座だったのか。サイトの文章もいくらかかいつまんで読んでみたところ、非常に真剣に研究してらっしゃるようだ。

社会情報学の観点からメディアリテラシーを研究されているということだが、全体として場当たり的なアプローチしかされていないように思う。積み重ねられた調査結果の上に考察を重ねているだけで、ゲーム、映画(などのメディア)、VR、どれについても本質的な考察がなされていない。それが難しいことは分かってはいるが、仮説を立てて検証するというアプローチも統計的な検証も何もあったもんじゃないので全然納得できそうもない。社会情報学って、情報学と名がついてても、情報理論どころか数字らしきものも出てこない。ま、文献が読めて口が上手けりゃお茶大の助教授くらいにはなれるということが分かりますた。

あ、もひとつ、件の私の記事は、↑↑これだけ複雑なことをあそこまで単純化できる記者の神経を疑ったのが本筋。なので、ひとつひとつ丁寧に問題点を(留保つきで)指摘頂いたんですけれども、あんまし中ってないと思います。ついでに言っとくと日本のニュース記事は短くまとめすぎ。テレビや新聞じゃなくてネットなんだから無限に近いスペースを生かして調べたことを全部まとめて書けよな(全部まとめてあの分量にしかならないんだったら笑える)。