最新の治療技術を待ち望む難病患者を始め、世界中の人々を裏切り、世界の再生医療研究に計り知れないダメージを与えた論文ねつ造。事件の深層を追う。
やれやれー。これはひどい。ディテールを追うのはテレビの仕事じゃあないでしょう。と思ったけど、どうもそういうつもりで作った番組らしい。さる消息筋の情報では
> 脊髄損傷の治療や臓器移植、再生医療に道を開く夢の細胞
> 「ヒトクローン胚ES細胞」を世界で初めて作ることに
> 成功した、韓国ソウル大学の研究が、実はすべて
> 捏造だった、という科学界を騒然とさせた事件を、
> 詳細に追いかけたものです。
> BS時代に制作しましたベル研の捏造事件を取材した
> 「史上空前の論文捏造」に続きまして、
> 再び科学界の不正事件に迫りました。
(中略)
> ベル研事件とは、事件の本質部分がかなり違っていて、
> そうした意味でも興味深いかと思います。
> 特に、人の命を扱う医療の分野での捏造の罪深さが
> にじみ出ればと思っております。
ベル研事件との対比でその本質を示していくのかと思いきや、その経緯をやたら細かく追っていくだけだった。描写はやたら細かいくせに、番組を通して拝見した私でも何が本質なのかはよくわからなかったけど、社会や政府の圧力とかはあんまし感じなかったけどどうなのでしょう。教授の強権や、研究員の弱さなどに重点が置かれていて、アカデミズムの構造的な問題点ばかりが指摘されていた一方で、これが韓国で起こった事件だという事実をどうにか避けようとしていた印象。アカデミズムといってもそれぞれの国にそれぞれの風土があって、云々ということを書くのは難しいのかなあ。うーん。
そして、まあ、NHKにとっては可哀想としかいえないタイミングなんだけど、この黄(元?)教授が研究を再開するらしい→幻影随想:黄禹錫の帰還
一体どうなるんでしょうね。というか、その体質というのがあるんじゃないかと思っていなくもない。竹島とかもそうだけど、まあいろいろあるので、興味ある人は参考にどうぞ→
http://blog.goo.ne.jp/pandiani/e/44cfe5736611957e2ccc7ae16bbd1e3f
http://members.at.infoseek.co.jp/konrot/reki.htm
http://nandakorea.sakura.ne.jp/html/netsuzo_text.html