ヒデさん

通常、欧州で有望なプレイヤーというのは30〜35歳の間に引退する。日本でもそうじゃないかな。それより早かったというのは大抵、キャリアに終わりが来てるっていうことでいい。クラブから契約してもらえなくなって、かといってちょっと劣るクラブでサッカーを続けるのも嫌だっていう状態になって普通は引退する。
然るにヒデさん、どうなんだろう。彼はフットボール以外の分野にも多く興味を示してきたから、そっちの方がかなり楽しかったんじゃないだろうか。欧州のクラブでは市場価格が随分下がってきたから、欧州でキャリアを維持するのは難しくなってきた。本人は結構辛かったんじゃないだろうか。そこで日本に戻るかどうかが問題だけど、やっぱりそれは嫌なのかもしれない。いい機会に今回のワールドカップでひとつ区切りがついて、モチベーションも維持ができなくなってきたんじゃないだろうか、という気がする。というか、あんな試合じゃあ楽しくないよね。勝てないし。勝てるはずだったのに。
昔、宮崎駿が「もののけ姫」を書き上げて引退宣言したときは

「人はね、一生に書ける線の長さが決まってるんですよ」

なんて言って燃え尽きてたんだけど、それからまた復活してきたし、ファンもそれを期待して受け入れてきた。

だからヒデさん、フットボールがまたやりたくなったらいつでも戻っておいで。日本に。