カンファレンス行動規範 (Conference Code of Conduct)

Conference Code of Conductというものがある。邦訳では会議での行動規範となっているが、これだとちょっとサラリーマンの我々には分かりにくいから、今風の勉強会らしくカンファレンス行動規範と訳した。

詳しい内容はリンク先をみてもらいたい。これは、カンファレンス、勉強会、そのようなコミュニティの集まりにおいて全員が快適に時間を過ごすためのお約束だ。

外資の技術系の会社で働くようになってから分かったことだが、海外では参加者のプロファイルが多様なものになっており、それがコミュニティの多様性や活力になっていることが多い。大抵のカンファレンスではマイノリティが少なからず参加しており、それによって問題が起きたこともある。わずかな問題でもコミュニティの崩壊の可能性があり、全員が快適に時間を過ごすことに少なくない努力を払っている。これによって、多様なメンバーが安心してコミュニティに参加することができるようになる。目的を共有しつつも、バックグラウンドが様々に異なるメンバーが集まるのは、とてもすばらしいことだ。単に人数が多いだけでは駄目だ。

日本で、東京で、テクノロジー系のコミュニティにいると、人種、年齢、性別、年収、そういったプロファイルが極めて似たものになりやすく、気をつけないと同質な人間の閉鎖的な集まりになってしまいがちだ。そうなってしまって悪いということはないのだが、より多くの、多様なメンバーに参加してもらいたいと思うならこのカンファレンス行動規範(と、それへの支持を表明すること)は、初めて参加する側のひとつの安心材料になるのでカンファレンスを実施する側はこれの採用を是非考えてほしい。また、カンファレンスへ参加したり、発表する人間も、この行動規範を参考にすることでよりよい参加者になれるだろう。