2012年、而立

あけましておめでとうございます。新年エントリももう6回目になります(2007, 2008, 2009, 2010, 2011)。予定通りにアナログ放送は終了せず再送信されていることに旧年中の怒りを抑えきれていません。オンラインでお付き合いのある皆様におかれましては、大変お世話になりました。今年はもっとお世話をかけることになると予想されますので、今後ともよろしくおねがいいたします。さて昨年は特に目標を立てるということもなくダラダラとしていたように見えますしオンラインでの活動も特に減った一年でございました。Twitter投稿数なんかは大きく落ちたのではないでしょうか。アーカイブをみても月に2〜3本もブログを書けてませんね。
昨年は、なんといっても東日本大震災に驚きました。私にとって震災といえば阪神・淡路大震災を指す言葉でしたが、いずれの震災も中途半端に近くで震度4〜5を体験した者としてはどう受け取ってよいか困ります。神戸のときは何十年かぶりの都市型震災ということもあってキー局や関東の主要メディアも注目しており、ああでもないこうでもないという言論が続いたのを覚えています。それをきっかけに建物の耐震基準を10年スパンで全国的に見直してきたわけですが、それが2011年には津波で全部流されてしまった。というと言い過ぎですが、津波が届かない範囲で震度6〜7だった地域で、新しい耐震基準が生命を助けた場面は多かったのではないかと推測しています。また自衛隊の出動が遅れたことが話題になりましたが、今回は被害規模が大きくマクロ的に初動には問題なかったのではないでしょうか。我々は確実に進歩しています。と思ったところで津波と原子力発電所ですからね。しかし日常生活をしていて思いますが、どんなに理論立っていようと危機やリスクの告発は狼少年になります。これは本当のことだと思います。「これが危ない」とどれだけ主張・説得しても余程の調査とシミュレーションがないと受け入れてもらえません。正常性バイアスは本当に恐ろしく、原発事故の根本的な原因はこれだったのではないかと思えるほどです。しかし災害に対する備えも資本主義というか弱肉強食の進化メカニズムの中ではやはり優先度が下がってしまいます。こういった大きな車輪に私たちのような小さな個人が対抗していくためには団結が必要なのかなと思ってしまいます。とはいえ昭和的・家族主義的な団結の崩壊が始まって久しく、コミュニティの崩壊とか世代の崩壊とか多様化の時代とも言われており、何らかの説得力ある形での新しい団結の形が見えた希望の一年でもあるかなと思っています。肝心の私自身はとんでもない人見知りですがね。
よく考えたら2011年は日本における関数型言語の年といってもよいくらいの年ですね。今振り返ってみて思い出した。何といっても関数型プログラミングのトップカンファレンスICFPが日本で開催されたのですから。それに伴い函数型プログラミングの集いが開催され、Erlang updateのスピーカーとして呼ばれたのは自分にとっては大きな一歩だったなあと思っています。DSLはともかく、今後、関数型言語は必ず汎用プログラミング言語の中で主流を占めていきます。これからも、関数型言語の普及に尽力したいと思っています(普及させるためには、それでお金を稼げることを示すのが一番の近道なんですがね)。
Python温泉も今年で一区切りとなりました。私にとって大きなイベントだったのでなんとも惜しいですが、みんな歳とったしねー。

さて、私自身は一年なにをしていたかというと、ひとつは会社で某商用システムの某開発をしておりました。開発も4年目にしてようやく商用サービスが開始され評判はさておいてお金を稼ぎ始めたことに灌漑一潮でございます。目から塩水が…別に出るわきゃないのですが今のところ大きな問題はなくシステムも停止しておらず、稼働しながらいくつか未解決のバグに光明が見えたりもしてホッとしています。今年でその開発も5年目に入りマンネリ化する恐れが大きいですが、こちらも何か新しい流れがこないかなと期待しております。というのと並行してJubatusというのを作りました。何か著名なOSSのコミッターになるのを以前から目標にしていたのですが、まさかこんな形で実現に近づくとは…!OSSのコミッターではありますが著名にはまだまだ程遠いので昨年以上の試行錯誤をしていくことになるのだろうと思います。以前から独学でC++をある程度書けるようにはなっているつもりでしたが、Jubatusの開発を通じてトップクラスのエンジニアや変態さんとお付き合いでき自分のC++力が随分上がったなと体感しています。開発の途中で何度かダークサイドに堕ちかけ闇の軍団の三軍に加担しそうになっていましたがなんとか踏み止まりました。
あとはMessagePackのErlangを本格的に作ったりしていました。いちおRPCも実用的なところまでこれたかなぁと思っていたところに、Jubatusが来たので実用性を頭の中で評価していたのですがJubatusの用途が特殊すぎてあまり評価にならなかったです。一方でMessagePackのIDLがHaskellで書かれたりしてそのコードの短さに驚いています。

プライベートなことに関しては、息子は1歳になり私は30歳になりました。親父と私の歳の差がちょうど30で計算しやすかったのですが、私と息子の歳の差は29と偶然にも肉を表す数字になっていて神の手を感じます。はい適当なこと書きました。今のところ彼にとって私は朝は寝てて週末はなぜかいる電車動画を見せてくれるオッサン、というくらいなのですが一緒に風呂に入っても泣かれない程度にはなれたかな。

自分の言語履歴はこんな風になりました。*1

2004 C, Java, C++
2005 Java, TeX, PHP
2006 C++, TeX, PHP, Ruby
2007 Python, C++
2008 Erlang, C
2009 Erlang, C, Python, Ruby
2010 Erlang, OCaml, Python, C/C++
2011 C++, Erlang, Python, OCaml

今後の予定

2012 プログラミング言語がどうこうとかめんどくさいこと言わなくなる
2013 自分言語開発(たぶんやらない)
2030 長男成人

おお。めんどくさいこと言わなくなるのはいい。2012年の目標は...特にないな。やりたいことは沢山あってClojureとかJSとかOCamlとか。ボーナス上げたいです。あと友達増やしたいな。

*1:読んだ量および書いた量をなんとなく平均的にスコアリングした感じに基づいて左から順に並んでいる。