こんな形で再び故郷の訛りを聞くことになろうとは

岡山市の借金は、バブル崩壊後、増加の一途をたどり、今や7000億円。市民一人あたり100万円近い借金がある計算だ。市では、このまま手をこまねいていては4年後に、北海道夕張市と同じ、財政再建団体に転落すると試算している。岡山市は去年、財政危機を回避するため、2100に及ぶ市の事業について、行政サービスの総点検を始めた。

見たよ。オッサンどもが岡山弁で喧々囂々の議論をしていたのだが、それがえもいわれぬ懐かしさと絶望感を打ち出していてなかなか素敵な映像だった。地方財政の窮状についてどーのこーの言うのは分かる人に任せるとして、岡山は何がヤバいって教育がヤバい。総合選抜がやばい…と思って調べてみたが、総合選抜がなくなって随分マシになってきたらしい。私が岡山にいた頃は、そりゃあ以下略。今はよく知らない。
それにしても当時は岡山もあちこちにドカドカとビルが建って、道はどんどん整備されて、「景気いいんだなぁ」と思ったもんだ。上京して二、三年して一度岡山に戻ったときの運動公園の整備されっぷりにはマジでびびったし。まーた岡山ドームとかできてやんの。なんじゃそりゃ*1

ちょっと思ったけど、あの街、道路を整備するよか電車とかバスとかの公共交通機関を整備した方がいいよ。みんな遠くの学校にチャリで40分とか50分かけて行ってたもん。車持ってる奴より車持ってない若い子らに金をかけるべきなんじゃねえの。

ま、とにかく、教育を何とかしないと、老人福祉とか区画整理がどうのこうのとかそんな場合ではない。と思っていたのだが、教育がそこそこ大丈夫なら、他のとこも思い切ってバサバサ切って借金減らせばいいんじゃないの。身の丈に相応しい財政があるだろうし。そもそも、政令指定都市を目指すのはなぜなのか?というところから問い直さないとダメだろう。政令指定都市を目指す限りは拡大路線だろうから、その上で財政を建て直すなんてムリムリ。野放図な開発・拡大を阻止したとしても、キラーコンテンツというかコアコンピタンスがないとムリムリ。

自分には何もないくせに自分は何も対価を払わずに「大きくなりたい」というケチな自己顕示欲だけは肥大しているのが岡山人の(悪い)メンタリティの一つであって*2、それが見事に政治に反映されてしまったのが現状なのかもしれない。ま、その捻れた構造があの番組の醍醐味というか隠れた構造になってて、あれはあれでエンターテイメントとして味があるのだが、岡山が身近な者にとっては笑い話ではあるまい。

総合選抜世代、ゆとり教育世代がこれから30代とかで働き盛りになったり、街の労働力の中枢を担うようになっていったときにどんなことがとーっても心配です。私は岡山に戻ることはもうないかもしれないけど、遠くからコッソリ心配しています。

*1:私が岡山に住んでいる間に、私の家に下水道が来ることは結局なかったし。

*2:一応フォローしておくと、良いメンタリティもあるにはあるというか以下略。