撹乱論法?

よくあるメタ化なのかもしれないけれども、「Pは是か非か」という問題がいつのまにか「Pの是非を議論することは是か非か」という問題にすり替えられてしまうことがある。となると、[《〈「『Pは是か非か』を議論することは是か非か」を議論することは是か非か〉を議論することは是か非か》を議論することは是か非か]というふうに無限に遡及できてしまう。

  • 命題Q(1):Pは是か非か
  • 命題Q(n+1):Q(n)は是か非か

というこれらの命題群(n=1,2,3,…)について、朝日新聞社は↓の記事(d:id:kuenishi:20061031:confuse)において我々に難しい問題を投げかけているのである。で、普通のコンピュータにかければ停止というか無限ループに陥ってしまう。彼らはこのような無限ループの奥深くに問題の本質を置き去りにして議論を本質から遠ざけようとしているのである。↓の(引用A)の文章はn=2くらいで止まっているが、それでもそれぞれのケースを議論するためには2^2=4通りの議論が必要である。このままいくと、計算量は2^nになって爆発してしまう。朝日新聞は計算量爆発という爆弾テロを自社の新聞から仕掛けてきたのである。あなおそろしや。


攻殻機動隊SACでもタチコマが自己言及のパラドックスをAIに問いかけて停止させしまうシーンがあった。というかそれと同じ論法だと思ったのである。